ちゃつうとワッフル
小学校5年のときから『日本食品標準成分表』を見るのが大好き。
小学校で配られたのは政府刊行物の『日本食品標準成分表』ではなく、どこかの出版社が出していたコンパクトなもの。
今でもよく『日本食品標準成分表』を眺めている。生まれ変わったらこれを作る仕事に就きたい。無人島に行くときには持っていきたい。
A4判589ページという膨大な内容のためか、「時代の先端!」と感じる部分と、「めっちゃ昭和やん」と思う部分の差が激しい。
たとえばお菓子のところに「ちゃつう」とある。「ちゃつう」と聞いて「あー、あれね」という人はどのくらいいるだろう。こんなお菓子なのだが。
「ワッフル」の項には「カスタードクリーム入り」と「ジャム入り」とある。
いま「ワッフル」といえばこれを指すのではないか。
あるいはこんなのとか
もしくはこれ
以上、おしまい……ではないか?
このクリームのところにジャムがはさまっているワッフルは激レアだ。
ほかにも、かわり玉、ブリットル、きりざんしょ、おのろけ豆などなど。想像もつかないお菓子がいろいろ。そのわりに載ってて当然と思えるお菓子が載っていなかったり。こんなところも『日本食品標準成分表』の面白さ。
栄養成分表の解説的な第3章に、ひとつひとつの食品について概要と原材料配合割合が書かれている。材料と配合が分かるのだから、未知なる「おのろけ豆」を自分で作ることができるかもしれないのだ。
『日本食品標準成分表』をただの栄養成分表だとナメてはいけない。レシピ本であり、辞書なのだ。