リーフパイ:バター
『日本食品標準成分表』の第3章を見ておりましたら、
「リーフパイ」の原材料にバターが入っていなかったのです。
ショートニング100%。
のけぞりました。
リーフパイといえばバターの香り、または発酵バターの香りが売り物ではありませんか。私は今まで、ショートニング100%のリーフパイに出会ったことはない、と思うのですが、もしかしたら知らず知らずのうちにいただいているのでしょうか。
有名どころでは「銀座ウエスト」ですね。皆さまお馴染み、軽くてサクサクのパイです。パイの層の方向が平行なタイプは軽い味わいが特徴です。
ずっしりバリバリ、バターの濃厚なお味がお好みなら、広島・平安堂梅坪のリーフパイ。パイの層の方向が切り口に対して垂直なタイプは食べ応えある味わいが特徴です。
いずれにしてもバターの風味が特徴で、リーフパイといえばバターが決め手という印象です。
バターなしリーフパイはいずこに?とスーパーに行きましたら、ありました。
「源氏パイ」です。
三立製菓の源氏パイにはバターが入っていないのです。
『日本食品標準成分表』の第3章のリーフパイには「パルミエを含む」とあります。日本でもっとも親しまれているパルミエといえば源氏パイ。おそらく『日本食品標準成分表』のリーフパイ=源氏パイなのでしょう。
調べているうちにリーフパイが食べたくなってパイシートで焼いてみました。
打ち落としはまるめずにそのまま塩と胡椒を振って。
パイシートで作ったリーフパイはとても軽くて「パイの実」のパイのようです。一度伸ばして上面に砂糖を振り、三つ折りしてもう一度伸ばしてから型抜きすれば歯ごたえが増して、市販のリーフパイに近づくかもしれません。
塩胡椒味の打ち落としは「ビールのおつまみに」と期待していたのですが、甘い! パイシート自体に砂糖が入っていたんですね。予想外。
塩味パイを作りたければ自分で生地から作るべし、でございました。